ドッグフードを食べない・食いつきが悪い時の原因と対策
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うちのわんこがフードを食べてくれない・・・。新しいフードはよく食べるけど、すぐに飽きちゃうのか食いつきが悪くなっちゃう。そんな飼い主さんの悩みを解決するための方法を紹介します。
あやちゃん
犬丸先生!最近うちのモモちゃんがフードを残すようになっちゃった・・・。
元気そうに見えるけど今のフード食べ飽きちゃったのかな?これってフードをすぐに変えてあげたほうがいいんですかね??
犬丸先生
まずはフードを食べ残してしまっている原因がわからないと、フードを変えてもいずれまた残してしまうかもしれないよ。
犬がフードを残すにはそれなりの原因があるはずだから、それを知る必要があるね。
ドッグフードを食べない・食いつきが悪い時に考えられる原因
ドライフードの食いつきが悪いという相談は、動物病院でもよくいただく相談の一つです。私の経験上、ドライフードの食いつきが悪い原因は、大きく分けて3つに分けられると思います。
ドッグフードに問題がある
ドッグフードがその犬に合っていない場合やドッグフードの品質に問題がある場合に食いつきが悪くなることがあります。
ドライフードは、その手軽さと栄養バランスの良さから犬にとっては非常に優れた食べ物です。しかし、その反面、ドライフードは手作り食やウェットフードに比べて消化が悪い、あるいは添加物が多く含まれるという特徴もあります。
消化が悪いと犬は「胃もたれ」のような状態になるため、食欲が低下してしまいドッグフードを食べたがらなくなると考えられます。
また、近年では安全と考えられている添加物も実は腸内細菌に強い影響を与えており、表面には表れないレベルで悪影響を及ぼしている可能性も指摘されています。
ですので、胃腸がデリケートな犬では、そのようなドッグフードを食べたがらない可能性もあります。
私の経験上、動物病院で処方される療法食でも心臓病や腎臓病用のフードはあまり食いつきが良くありません。
療法食はタンパク質が制限されていたり、栄養成分が調整されています。それらが動物の食いつきに影響を与えている可能性もあるため、一般に販売されているドッグフードでも、フードの成分が問題で食いつきが悪くなっている場合もあると思われます。
また、ドライフードは開封後に時間が経ってしまいフードが酸化している場合があります。酸化したフードは臭いが変わりますので、それが原因で食いつきが悪くなることもあります。
愛犬に何かしらの問題がある
犬自体に何かしらの問題があって、ドライフードを食べたがらない可能性があります。
多くの病気では食欲が低下し食いつきが悪くなり、無理に食べさせると、嘔吐や下痢を起こすことがあります。
また、慢性の胃腸炎などでは、はっきりした症状が見られない場合も多く、ドライフードの食いつきが悪いということだけが特徴のこともあります。
その場合は、その他の食いつきが悪い原因と区別がつかず、様子を見ていると気づかないうちに病気が進行してしまうことがありますので注意が必要です。
食事環境に問題がある
普段からおやつや人間の食べ物を食べさせている場合や、置きエサにしていつでも食べられるようにしている場合や、犬が神経質で安心できる空間がない場合など食いつきが悪くなることがあります。
飼い主さんの思い込み
たまに、飼い主さんが食いつきが悪いと思っていても、実は問題がない場合もあります。
良くあるケースでは、犬がシニアになって代謝が減ると一見食いつき悪くなったように見えることがあります。
本来は犬が自分自身で体調を調整している行動なのですが、飼い主の方が若い頃の食いつきと比較して「食べなくなった」と勘違いしてしまうことがあります。
ドッグフードの食いつきが悪い時の対策方法
ドッグフードの食いつきが悪い時の対策は
まずは動物病院を受診しましょう
ドッグフードの食いつきが悪い原因は様々ですので、それによって対策方法は異なります。
しかし、見た目で原因を判定することは難しく、病気を見逃すと大変な事態に陥ることになるため、まずは動物病院に相談することをお勧めします。
何かしら犬の体に問題がある可能性がある場合は、治療を行ったり、療法食を取り入れることで食いつきが改善することもあります。
食いつきの対策は良質なドッグフードを選びましょう
犬の体に問題がないときは、生活環境を見直したりドッグフードを変えてみることをお勧めします。
生活環境に関しては、それぞれのご家庭、犬の性格に合わせて、様々な取り組み方があります。
基本的には人間との関係性を改善すること、ハウスなど安心できる環境を調えること、食事時間を見直すことが重要です。
ドッグフードに関しても、やはりそれぞれの犬に合うフードはさまざまですので、一概に「このフードが良い!!」というものはありません。
原則的には消化性の高いフードの方が良いと考えています。
良質な原材料を使用していて、胃腸・皮膚・アレルギーに配慮されたフードには消化性の良いフードが多いので、そのジャンルから愛犬に合ったものを選ぶと良いと思います。
ただし、フードの良し悪しは食いつきだけでなく、毛並みや便の状態も合わせてチェックすることが重要です。
食いつきが良いフードは健康に良いフードではない
食いつきの良いフードを探すときに注意したいのが、「食いつきの良いフード=健康に良いフード」ではない、ということです。
人間でも当てはまりますが、子供がお菓子の食いつきが良いからといって、お菓子ばかり与えていると様々な問題が起こるのは容易に想像できます。
しかし、犬の場合は、食いつきが良いからといって、品質的にイマイチなドッグフードを与え続けていたり、中には総合栄養食でないものを与え続けるケースが実際に多くあります。
これでは今は良くても、将来的に健康上の問題が起こる可能性が高く、しかも問題が起きてからでは手遅れになるケースもあります。
ドッグフードの食いつきを考えるときは、短期的な視点だけでなく長期的な視点を持って、必ず良質なドッグフードを使って、食いつきを良くする努力をしましょう。
あやちゃん
ただ飽きちゃったって決めつけるのは早かったかもしれないです。
そういわれてみれば、ドッグフードを開封した直後は食いつきが良いけど、最後のフードになるにつれて残す傾向があるからもしかしたら保存状態があまり良く無いのかもしれないです。
犬丸先生
出来るだけ密封して保存することももちろん大切だけど、一回で購入するフードの量が多いようであれば少なくしてみるといいかもしれないね。
1カ月で食べきれるぐらいの量を目安にすると良いと思うよ!
「教えて犬丸先生」食いつきで気になること
犬丸先生、いつもドライフードを与えているのですが、サンプルで頂いたウェットタイプのフードを与えたらすごく良く美味しそうに食べていました。犬はウェットフードのほうが好きなんですか?
これは科学的にはっきりした原因が解明されているわけではありません。とはいえ、やはり私も個人的にはウェットフードを好む犬の方が多いように思います。
ではなぜウェットタイプを好む犬が多いのか、以下は私の個人的な考えになりますがご参考にしていただければと思います。
犬は食べ物の美味しさを「油脂」で感じると言われています。ですので、表面を油脂でコーティングしたドライフードは、食いつきが良いはずなのですが、やはりそれでもウェットフードを好む犬の方が多いように思います。
これは、犬の好みが油脂だけでなく、柔らかさや食感、あるいはそれぞれを総合して、おいしさを判断している可能性もあるのではと考えています。
また、ドライフードは食後に胃の中で水分を吸って膨らむため、胃に負担がかかりやすいフードです。
その一方でウェットフードは胃に入るとすぐに消化が始まりますから、よほど脂質が高くなければ、ドライフードよりも胃に優しい食べ物ですので、本能的に犬が体に優しいフードを好んでいるのではと考えています。
ドライフードを食べないときにふりかけトッピングをついついかけたくなっちゃうのですが、犬丸先生はあんまりおすすめしないって言っていましたがそれはなぜですか?
トッピングのほとんどは、犬の食いつきをよくするために作られています。
ですので、もし犬の食いつきが悪い原因が病気だった場合、トッピングで食いつきをよくしている(=無理やり食べさせている)と、その病気を見逃してしまう可能性があります。
また、トッピングの多くは栄養バランスがほとんど調整されていませんので、それを日々使い続けることで、犬の栄養バランスが崩れてしまう可能性があります。
毎日同じドッグフードを与えていてもワンちゃんは飽きないですか?ちょっと食べ飽きてる感じがするんですが、色々なフードを与えても大丈夫でしょうか?
食いつきが悪い原因が病気によるものの場合はフードを変えることで食いつきが良くなってしまい、その病気の発見が遅れる可能性がありますので注意が必要です。
その一方、犬の健康上に問題ない場合はフードを変えることは問題ないと考えます。
もちろん、使用するフードは品質の良い総合栄養食であることが重要ですが、それぞれのフードが犬にとって問題がない、つまり食いつきだけでなく、体重や体型・毛艶・便の状態・体臭や皮膚のコンディションに問題がなければフードを変えても良いと考えます。